表参道通信その39 年末のご挨拶

表参道通信

 今年は今までとはずいぶん雰囲気の違った年となりました。会社の登記がずいぶん増えました。設立、増資、合併、役員変更、その他色々。
扱う事件が違うと時間の流れが違ってきます。不動産登記を多く扱っていると、とにかく月末大安が忙しいということになります。月々の大安、そして月末の特に大安、そして年末、年度末の大安。やはり「一生に一度の大きな買い物をするには、日ごろはあまり気にしないけれど、デモ、どうせなら大安かなー。」と思う方が多いのでしょう。中には「この大安はあまり良くなくて,こちらの大安で、そして午前中。」と指定してくる方もいらっしゃいます。その代わり「仏滅で水曜日で雨の日」となると事務所の電話も鳴らない静かな1日となります。わざわざ仏滅を指定する人はいないし、水曜日は不動産業者さんが普通お休みで、そして雨まで降るとなぜか電話も減ると。そうなると、仕事の忙しさもある程度予想がつきました。
それが最近は会社を設立する方でも特に大安を気にする方もいらっしゃらなくなりました。「とにかく早く。」です。そして会社の登記自体、商法上効力発生後2週間以内に申請、と決まっていたり、株主総会の開催は2週間以上の期間を置いてからとか、官報公告をして1ヵ月おかなければいけなかったりとか、商法に期間の定めがあるのでそれに基づくことになります。そうすると月末も大安もあまり関係がなくなってきます。また、第三者割り当て増資をする時などは株を引き受けてくれる先の意向に左右されたりします。 
統計を取っているわけではないのではっきりとは分かりませんが株価にもずいぶん影響を受けているような気がします。これはたんなる私の「感じ」ですが、日経平均やナスダック等の株価が上がってきて市況が良くなってくるとまず会社設立が増えるし、増資が増えるという気がします。やはり株価が上がってくると気持ち的に前向きになる人が多いのではないかと思います。
時間の流れが変わって、そして書類の受け渡しも変わりました。議事録等今まで作って、紙でお届けしていたものを今は議事録を作ってメールで送る事が多くなりました。「書類の受け渡し」ではなく「データの送信」です。今までもそういうデータの送信はやってきましたが、今年は随分とそういうことが増えました。メールがやっと一般会社に普及した今年は元年かもしれません。

『新世紀』 新しいもの、新しいこと、新しいツールに臆することなくチャレンジしていきたいと思います。そしてまたたくさんの新しい出会いがあることを楽しみにしています。

新世紀もよろしくお願い申し上げます。