表参道通信

  • 2005.04.26

    表参道通信その51 とらばーゆの取材に逆取材

    表参道通信

     

     あの株式会社リクルート社の求人情報誌「とらばーゆ」の取材がありました。
    5月11日の『とらばーゆ21号』の巻頭の特集ページに掲載されるそうです。

    フラッシュを焚きながらプロのカメラマンに「目線こっち下さーい。」とか言われると、もう気分は女優です。プロだから多分、とてもクリアに本人そのままに写るんでしょうが、問題はその「本人そのまま」の自分を見る覚悟が出来ていない事です。どんなに実力以上にきれいに写してくれていても、「えっ!私ってこんな?!」って思うんだろうな。

    取材の内容がまた「40代で活躍している女性。」だって。取材依頼の電話で「どうして、40代って分かったんですか?」って思わず聞きました。こんなに年齢の事はどこにも書いていないのに。本人も40代の自覚が無いのに。

    さすがにプロのライターの木村さとみさんの取材はよどみなく、随分と自分のことを話しました。話しながら気づくのはいくつで何をしていたかなんて正確には覚えていないって事。昔から数字には弱かったけれど、記憶と自分の年齢の数字が融合しない。

    その木村さんはフリーライター暦13年。株式会社リクルート社に4年お勤めした後、フリーに。ご本人はフリーになる事に計画性は無かったと仰っていたけれど、リクルート社の色々な分野の担当者をコーディネイトするディレクター的仕事より、もっと文章を書く仕事をしたかったと仰るから、書く事そのものに対する情熱に動かされたのでしょう。「とらばーゆ」の他に「住宅情報」、「あるじゃん」にも書いているとの事。

    「言葉で人に伝える事がしたくてライターになった。」って仰っていたのが印象的。私を言葉でどう表現してくれるか楽しみです。


    とらばーゆ2005年21号(5/11発)より
    画像をClickすると大きく表示されます。

    To ASANO


    | 表参道通信バックナンバー | home |

  • 2004.12.22

    表参道通信その50 屋形船忘年会

    表参道通信

     2004年の忘年会は屋形船一艘貸切でした。
    以前にも屋形船で忘年会をしましたが、あの海上の密室は人間を変えます。
    どんなに騒いでもお隣に迷惑をかけない、どんな事をしても他の団体に見られることは無いという密室感覚は人間がはじけるのに充分です。
    その上、今年は24名の参加者の内、12名が女性。
    半数が女性の場合はお料理がレディースコースになって、お料理が一段と充実してワインも付いちゃうという屋形船「平井」http://www.hiraimaru.com/hira_iven.htm
    の特典ももちろん利用。

    女性パワー全開で「歌え! 踊れ! ゲームで一攫千金だ!」の忘年会となりました。

     はじけた写真を公開 
    No.1No.2
    (Click here!)

    私的には「まつけんサンバ2」のバックダンサーが一番きつかった。あんなに息があがるなんて鍛え方が足りません。ビューティー・ペアの「かけめぐる青春」は既にいぶし銀の風格があります。マキ上田とジャッキー佐藤の無表情さが最高だ。

  • 2004.11.02

    表参道通信その49 神戸でそば飯

    表参道通信

     

     神戸に行って一番食べてみたかったのは「そば飯」でした。焼きそばとご飯を一緒に炒めたあの「そば飯」です。昔から神戸では食べられていたようですが、冷凍食品で全国的に人気が出て、スーパーでも一時なかなか手に入らなくなっていた事もありました。

    神戸は前から好きな街で、土曜日の朝、気分が乗ると一人新幹線に飛び乗って新神戸まで行き、三宮や須磨でホテルを探して泊まって、日曜日の夕方また新幹線で帰るということを何回かした事があります。芦屋のレフトアローンでジャズを聴いたり、旧居留地でお茶をしたり、元町を歩いたりしていたその頃には「そば飯」というのはまだ知られていませんでした。

    申請した不動産登記の登記済証の回収に神戸の登記所に行く事になって、普通は事務所のスタッフに行ってもらうところですが、神戸は譲るわけには行きません。無理やり予定を組んで行った神戸です。

    でも、買ったガイドブックにはあまりそば飯屋さんが出ていなくて、どういう店に行ったら食べられるのかと思っていたら、阪急電鉄の三宮駅の山側の飲み屋の多い一帯にはお好み焼き屋さんがいっぱいあって、お好み焼き屋にはメニューに必ず「そば飯」があるようでした。

    ビルの2階ですがガラス張りで、外から見るとお客さんもかなり入っていそうな明るい雰囲気のお好み焼き屋さんを見つけて入りました。中は満席で、椅子に座って待っている人もいます。その最後の列に一人座って待つ事にしました。

    お客さんの中に、一人で来ている女性がいて、生ビールのジョッキはもう空いているのにまだ注文した品は出ていないようでした。なんだか怒っているような風でもありつまらなそうな風でもあり、「注文してもなかなか出てこない、手際が悪い店に入っちゃったかなー。」「違う店に入った方が良かったかなー。」と思いました。でも、しばらくお店の人の動きを見ていると、それほど手際も悪くないし、はきはきと機敏に動いていました。そのうち、その女性のところにはお代わりの生ビールとねぎ焼きと焼きうどんも出て、「けっこう食べるんだなー。」と思い、私もそば飯と生ビールだけのつもりが、つられてなすバター焼きまで注文しました。

    鉄板を敷き詰めたテーブルの上に出てきたそば飯は、ご飯に焼きそばにお肉を炒めてあり、中にはシャキシャキと歯ごたえの残る生に近いキャベツが入っていて、それが全体をさっぱりとさせて半分サラダ感覚で、意外とさっぱりとしていました。私はそれにマヨネーズを出してもらってそれをかけたり、テーブルにのっている辛口ソースをかけたりして、皿に盛るたびに味をかえて楽しみました。ビールも入った事もあり、念願のそば飯は期待以上においしくて一人でもなんだかうれしくてルンルンしながら、食べていました。

    すると、背後からテーブルの上に何かを「バン!」とのせていった人がいます。その人の縦じまの袖と手の甲だけが見えて、何が起こったのか分からないでいました。するとテーブルの上にのっていたのはなんとそこのお店の「ドリンク一杯無料券」でした。

    振り返ると、その縦じまのコートを着た女性がレジで支払いをしています。その人はさっき私が「女性一人で来るんだなー。」と思って見ていたその人でした。支払いが終わるのを見計らってドリンク無料券を手に持ってその手を振ると、その人はこちら側に向けた頬だけでニッと笑ってお店を出て行きました。一言も言葉を交わさない、一人で来た女と女の不思議な連帯感。

    また、ますます神戸が好きになりました。

  • 2004.02.24

    表参道通信その48 いつの間にかサロンの激戦区。

    表参道通信

     表参道は昔からブティックの激戦区、そして美容院の密集地、そしていつの間にかサロンの激戦区と化しているようです。

    海外旅行に行くと、ホテルのサロンに行ってマッサージやエステ、垢すりなんかをしてもらっていました。海外のリゾートホテルには決まってそういうサロンがあるし、中にはプールサイドにマッサージ師がいて木陰でマッサージをしてもらえる所もあります。求めるものは体のメンテナンスと非日常ですが、何より日本より料金が安いのが嬉しいところ。

    でも、まとまった休みと旅行費用がなくても気軽に体と気持ちのメンテナンスの出来るサロンは無いかと思っていたら、出来ていました。表参道は今やサロンの激戦区です。

    そこで、私の体験したサロンを2つご紹介。

    生活の木
    アーユルヴェーダサロン「AYUSHA」
    東京都渋谷区神宮前6-3-8 
    アーユルヴェーダサロン専用電話:03-3409-1807
    http://www.treeoflife.co.jp/

    「非日常体験」

    女性なら誰でも知っているあのハーブの「生活の木」が原宿表参道店の4階にアーユルヴェーダサロン「AYUSHA」を開きました。2004年2月7日にグランドオープンしたばかりのお店の4階にエレベーターで降りるとそこはもう海外リゾートホテルのサロンです。

    受付で詳細なアンケートに答えるとその日の自分の体調のタイプを決めてくれます。裸にワードローブを羽織って、最初の部屋に入ります。木の台にうつぶせになるとスリランカ人のお姉さんが力強くマッサージをしてくれます。生命力のある手の暖かさが全身に伝わってきます。「そんな所まで・・、あらら、そんな所まで・・」と思っているうちに顔から頭から全身のマッサージが終わり、仰向けになった額に細い水を静かに静かにかけられます。シーロダーラというらしく、しばらくそうやっていると外界との境目が無くなるような不思議な感覚になってきます。

    それが終わるとまたワードローブを羽織って隣の部屋に。そこには木製のかまぼこ形のスチームバスがあります。ごっつい作りで、スリランカ人のお姉さんがうんしょとふたを開けると木の格子の間から湯気が立ちます。そこに横たわると蓋が閉められ、ちょうど板かまぼこのかまぼこと板の間に挟まれて、横から頭を出している形になります。首の周りにタオルをかけられると密閉されて、じんわり汗が出てきます。

    窓からは表参道の欅が見えていて、あの表参道交差点すぐ近くの4階にこうやって裸で寝ているという優越感。その後、煮出した麦茶みたいなハーバルバスに浸かり、表参道の欅の上の空なんぞ眺めながらぼーんやりします。極上の時間。その後、シャワールームでシャワーを浴び、最後に渋谷の夜景が見えるティールームでその日の体調にあわせて入れてくれたハーブティーをいただきます。海外にあるサロンをそのまま持ってきた感じ。表参道にいながら極上の非日常を味わえます。

    private villa salonGALLERIA
    東京都港区南青山4-24-4TKハウスB1
    TEL:03-5469-0900 / E-mail:salon@galleria-web.com
    http://www.galleria-web.com/salon/disp_1.html

    「気持ち良い!ホットストーンセラピー」

    根津美術館の横、住宅街を進むとそれはあります。小さなサロン。アットホーム。

    しょうがと蜂蜜のお茶をいただきながら、簡単なアンケートに答えます。裸になって、顔の当たる部分がくりぬかれた台にうつ伏せに寝ます。その穴から下を見るとお花が活けてあるのが見えます。台は電熱で温めてあってあったか。

    温めた黒い玄武岩を背中の一点に乗せられると、昆虫の標本になったような気持ちがします。押さえつけられているのだけれど、重みが心地よい。丸い玄武岩が体の上を滑ると熱と重みで心地よい刺激。α波出っぱなし。半覚醒状態。意識は起きているのに、自分の寝息が聞こえる。遠い世界で、背中や腕や足を石でマッサージされます。髪の毛を引っ張られるのも気持ちよい。その後、仰向けになって背中に暖かい石を入れられて寝ます。両方の足の指と指の間全部に小さな暖かい石を挟まれます。体験した事の無い気持ち良さ。

    寒い今の季節も良いけれど、冷房に負けてしまう夏はもっと良いかも。熱いタオルで体を拭いて、ふらふらと現実に引き戻されます。お茶を頂いたら新陳代謝が良くなっているのか、顔にふわーと血が巡るのが分ります。さっぱり、すっきり風呂上り状態でサロンを出ました。

    こういうサロンはすっぽんぽんでお任せ状態になるので、最初はどうしても緊張しがち。何度か通って、気心がしれるともっともっとリラックスして、ますます究極のリラクゼーションになると思います。


  • 2003.12.25

    表参道通信その47 今年の表参道界隈 ― 年末のご挨拶

    表参道通信

     先日、夜遅い時間に事務所のあるアロープラザ原宿の表門から出ると、工事中の同潤会青山アパートの塀の上に巨大なオレンジ色の光が見えました。何かと思ってもう一回見ると、それは今度は緑色の光に変わっていました。同潤会青山アパートの工事用の塀をぐるっと回って表参道に出てみると、それは表参道の反対側にあるルイ・ヴィトンのビルでした。ビル全体がオレンジや緑のクリスマスカラーに光っているのでした。

    表参道の欅並木全体にイルミネーションを飾っていた頃はそれはそれはすごい数の人が来て、表参道は車で大渋滞、上にかかっている歩道橋も人で大渋滞、近隣のレストランなどのお店は大混雑でした。中にはマナーの悪い人もいて、この界隈に住んでいる人には大迷惑なことで、それで中止になってしまったのかもしれません。毎年、イルミネーションを見ると目がうるうるする位感激していた私としてはとても残念な事でした。

    でも、イルミネーションが無くなってしまった代わりに一つ一つのショップが工夫を凝らしたイルミネーションが楽しめるようになりました。表参道は街全体におしゃれな感じが漂っているので、一つ一つのディスプレーが映えます。また、センスと工夫と費用のかけ方は日本一いや世界一かもしれません。

    グッチ、ヴィトン、シャネル、ディオール、ロエベなど、ここ1,2年で世界の有名ブランドが表参道に大型店を開いています。それほど古くないビルもあっという間に取壊され見たことのないような斬新なデザインのビルが建ち上がります。

    この街に訪れる人も随分増えました。10年位前は「浅野1号」「浅野2号」
    と名付けた自転車でこの界隈を走り回っていましたが、最近は人が多くて走れません。近道として使っていた裏原宿は特に人が多く、近道としては役に立たなくなりました。

    表参道に来る人たちは、本当に色々な人がいます。絵本やおもちゃを見に来るベビーカーを押した若いお母さん。スニーカーや古着を見に来る少年達。ウインドーショッピングをする少女達。エステサロンや美容院に来る若い女性。おしゃれなランチをしたい奥様達。テレビや雑誌の撮影に来る人たち。芸能人。デートに来る熟年カップル。企業も多いので、会社員も多いのですが、あまり背広を着ている人が目立ちません。

    欅並木が美しい表参道に有名ブランドが集積し、斬新で美しいビルが建ち並びますます人が集まり、集まった人達に向けて益々美しいディスプレーを施し、また街並みがおしゃれになる。裏では、膨大な資金が動いているはずで地価も上昇中です。東京中で、もしかしたら日本中でこういう街は他に無いかもしれません。

    それが、12月25日のクリスマスを過ぎると表参道はいきなり本来の「明治神宮の表参道」になり、日の丸の旗がなびき厳粛な新年を迎えます。日の丸の旗で飾られた欅並木を清々しい新年の風を吸いながら歩くのも気持ちの良いものです。

    本年もお世話になりましてありがとうございました。今年は11月が超多忙でしたので、恒例の事務所合同忘年会を企画出来ませんでした。関係者の方々は来年をお楽しみに。
    良いお年をお迎えください。