• 2008.02.28

    表参道通信その59 浅田次郎

    表参道通信

     困っている。読む本が無くなってきている。今読んでいるのは浅田次郎著「カッシーノ2!」平成19年11月15日に幻冬舎アウトロー文庫から初版が出た。ここ最近ずっと浅田次郎を読んでいる。片っ端から読んでいて、もうそろそろ他に読むものは無いのでは・・・という状態になってきた。

     本を読むのは、通勤や移動の電車内だけなので、文庫本のみ。重い単行本は買わない。浅田次郎は「あ」から始まるので、本屋さんでは発見しやすい。全出版社を先頭から見ていく。一人目か二人目にあるか、何も無いか。それがもう読んでいない本が無くなった。「カッシーノ2!」は最近文庫本になったから、発見した時は「おおっ!」と歓声を上げた。一番上の一番左にあったのを店員さんに取ってもらって買った。それも今日読み終わった。さて、次はどうする。浅田次郎編という短編集くらいしか残っていない。あとは文庫本化するのを待つしかない。最新刊「中原の虹」はいつ文庫本になるだろう。

     一番最初に浅田次郎を読んだのは、3年位前に出張で神戸に行った時だと思う。品川駅の新幹線乗り口の近くの本屋で何気なく「天国までの百マイル」を買って、往復の車内で読みきった。帰りの車内では思わず涙。でもその時は浅田次郎はそれっきりだった。

     それが去年、打ち合わせに浜松町に行った帰り浜松町の貿易センタービル内の本屋で「プリズンホテル」を買って読んだ。プリズンの意味も知らず、なんだか軽快で面白しろそうという印象だけで買った。それがいきなり嵌った。夢中で読んで笑って最後に涙。あまりに没頭して目つきが思わずその業界の人のようになりそうだし、主人にも勧めて、夫婦の会話はいつしか業界用語という事態にもなった。
    「ぬぁーにぃー、兄さんそれゃ指がいくらあっても足らんねぇー。」みたいな。

     プリズンホテルは全巻何回も読んだ。読むたびに笑って、読むたびに泣いた。電車内で笑いをこらえるのに苦労した。その後、プリズンに出てきた「血まみれのマリア」が気になって「きんぴかシリーズ」へ。他の浅田次郎も読む気になって、「日輪の遺産」のようなヘビーなものの後は「勇気凛凛ルリの色」のような軽妙なエッセイ、肩に力を入れて「蒼穹の昴」を読んだ後、「天切り松 闇がたり」でスタイリッシュに軽快に近代日本に思いをはせる。思い余って同書に出てきた上野精養軒に食事にも行った。「鉄道員」を読んだ後はDVDで映画の「鉄道員」を見て泣いた。

     やくざ物だったり博打物だったり、中国歴史物だったり、近代日本だったり、はたまた新鮮組だったり、ミステリーや青春短編集もあり、節操がないとしか言いようの無いジャンルの広さ。講演もあるようだし、JALで行く浅田次郎と晩餐をする中国ツアーなんかもある。私が中で一番面白いと思ったのは、経験者にしか書けないと思われる「残債なんか、屁でもねぇ。」という台詞。あのバブルの頃に事業に携わっていたり、経済界にいた者にしか書けない台詞だと思う。所々にそういう文章や台詞があり、あの頃にそういう人たちを身近に見てきた司法書士としては、ものすごく浅田次郎を身近に感じてしまった。

     「全部読むぞー!」と読み始めた浅田次郎もさすがにそろそろ読むものが無くなってきた。混雑する車内で浅田ワールドに浸って、あまりに密着する他者との決別をはかって身をもたせてきたものとしては、後は何にすがって自分を保っていたら良いものか、さびしい限りである。

    【読んだ本】
    きんぴか① 3人の悪党
    きんぴか② 血まみれのマリア
    きんぴか③ 真夜中の喝采
    プリズンホテル1 夏
    プリズンホテル2 秋
    プリズンホテル3 冬
    プリズンホテル4 春
    日輪の遺産
    地下鉄に乗って
    蒼穹の昴 1、2、3、4
    天きり松 闇がたり① 闇の花道
    天きり松 闇がたり② 残狭
    天きり松 闇がたり③ 初湯千両
    天きり松読本
    鉄道員
    鉄道員 /ラブ・レター
    活動寫眞の女
    月のしずく
    珍妃の井戸
    見知らぬ妻へ
    霞町物語
    天国までの百マイル
    シェエラザード 上下
    壬生義士伝 上下
    浅田次郎新鮮組読本
    薔薇盗人
    姫椿
    歩兵の本領
    王妃の館 上下
    オー・マイ・ガアッ!
    沙高樓綺譚
    椿山課長の七日間
    五郎治殿御始末
    輪違屋糸里 上下
    霧笛荘夜話 上下
    憑神
    極道放浪記① 殺られてたまるか
    極道放浪記②
    初等ヤクザの犯罪学教室
    勇気凛凛ルリの色
    勇気凛凛ルリの色 四十肩と恋愛
    勇気凛々ルリの色 福音について
    勇気凛凛ルリの色 満天の星
    サイマー!
    カッシーノ!
    カッシーノ!2
    ひとは情熱がなければ生きていけない
    見上げれば星は天に満ちて

    上野精養軒

  • 2008.02.25

    登記のオンライン申請と受領書

    ブログ 人生100年日記, 不動産登記

    今年から、登記の申請をオンラインで申請すると登録免許税が軽減される登記があるので、軽減される登記申請は出来るだけオンラインで申請するようにしています。

    抵当権や根抵当権の設定登記申請もオンラインで申請すると登録免許税の10分の1(5000円を限度として)が軽減されます。
    抵当権、根抵当権の設定の登録免許税は、債権額又は極度額の1000分の4。たとえば債権額が3000万円の抵当権の設定登記の登録免許税は12万円。その10分の1は12,000円。5000円が軽減額の限度なので12万円-5,000円=11万5000円が登録免許税になります。

    12万円のところ、11万5,000円で済むはずなのですが、このオンライン登記申請は受領書が発行されません。「受領書」とは登記の申請に窓口に行った時にお願いして「確かに何月何日受付第何番で登記の申請を受理しました。」という証明書を登記所から発行してもらうものです。

    ある種の金融機関などはこの受領書を司法書士からFAXしてもらって登記申請を確認するというシステムをとっています。受領書が必要な登記の申請はオンラインで申請する事はできません。窓口に直接申請して、受領書をもらってこなければいけません。この登記申請には登録免許税の軽減措置は適用されません。原則通り支払う必要があります。

  • 2008.02.19

    企業法務研修会

    ブログ 人生100年日記, 司法書士日記

    昨夜は東京司法書士会館で企業法務研修会。
    内容は「コンプライアンスと内部統制」
    講師は中央大学法科大学院教授で弁護士の野村修也先生。
    さすがに東京司法書士会は一流の講師をお願いする。
    この間は、あの「葉玉ブログ」で有名な葉玉先生だった。
    野村先生の講義を聞くのは2回目。前回は株券不発行だった。
    野村先生の講義はいつも「熱い!」
    会社法に対する熱い情熱に溢れている。すごい。質問の時間も無いほどみっちり講義してくれた。「朝まで研究、勉強して、その成果を中小企業の経営者やその従業員のために使いましょう。」という事でした。仕事が終わった後の講義で疲れていたけどがんばるぞという気になりました。
    野村修也先生を検索したらなんと同じ函館出身という事を発見。
    今度、機会があったら勇気を出して名刺交換でもしてきます。

    ちなみに、今夜は成年後見の研修で明日は商事法務の研修です。
    今週は研修続きの「死のロード」です。

  • 2008.02.18

    花粉症対策

    ブログ 人生100年日記, 司法書士日記

    今年も花粉の季節がそろそろやってきそうです。
    毎朝目覚めると鼻をくんくんして、「ほっ、今日はまだ飛んでない。」と思う日々。
    花粉が飛ぶと朝一番に分かるんですよねー。窓を閉めきっていても分かるから不思議です。

    今年は例年以上に飛ぶという噂なので、昼休みに「生活の木」に行って、ハーブティーの葉っぱを買ってきました。ネトルとユーカリとローズヒップ。これを適当にブレンドして毎晩寝る前に飲みます。普段はハーブティーを飲む趣味は無いのですが花粉の季節は不思議に飲みます。体が要求するのかもしれない。ネトル配合のハーブティーも買ってみました。

    それと、去年からお世話になっているのが「花粉 鼻でブロック」販売元はフマキラー㈱綿棒で鼻の中に塗ります。あの杉の木だらけのゴルフ場でも威力発揮です。去年は花粉症のキャディさんに勧めたりしていました。マスク要らずです。薬ではないです。スースーも何もしない。でもいいような気がする。今年もこれです。スーパーで買えるのがいい。