ブログ 人生100年日記
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2006.04.20
有限会社が無くなる?
■「有限会社が無くなるの?」「うちの有限会社も何か登記しなければいけないの?」という質問をいただきます。
◆今ある有限会社は無くなりません。
「特例有限会社」という事になりますが名刺の「有限会社」を「特例有限会社」に直す必要はありません。
とりあえず、ほとんどの有限会社は登記する必要がありません。改正会社法に伴う登記は登記所が職権でします。定款の記載事項も5月1日以降は変わります。しかしそれも変更したものと看做される事になります。但し、5月1日以降に定款を提出しなければいけない時は提出先によっては改正会社法に基づいて変更したものを要求する所があるかもしれません。その場合に備えて、株主総会を開催するような事があったら一緒に議案として「改正会社法に基づく定款の見直し」を入れて新定款を承認すれば良いと思います。
[法務の知恵袋]
新定款はこれから雛形になるものが出回るはずです。
法律改正後、少し経って細かい検討がされた後くらいに出た雛形を使うのが安心です。◆5月1日以降、新規に有限会社の設立は出来ません。
これは、4月28日までに有限会社の設立の登記申請をしなければ、それ以降の設立登記申請は受け付けられないし、それまでに設立準備として行った定款認証や出資の払込手続きも全て無駄になるということです。[有限会社に希少性?]
5月1日以降有限会社が1件も設立できなくなる事になるので、有限会社に希少性が出るかも?とか、有限会社というだけで社歴があるということになって価値が上がるかも?とか、いう話もあります。どうなるかは、しばらく経ってみないと分かりません。
ですから、有限会社を株式会社に変更する事が5月1日以降は今よりも簡単になりますが、少し様子をみる事をお奨めしています。有限会社を株式会社に変更してしまうと二度と戻せません。◆今、あせって有限会社を作る必要があるか?
特に有限会社で無ければいけない理由が無い限り、5月1日以降に株式会社を設立する方が簡単です。新会社法では資本金の制限はありません。取締役1人の機関設計が可能です。銀行に払込金保管証明書の作成をお願いしないで設立が可能です。 -
2006.04.10
譲渡制限の無い小会社の監査役の任期
◆譲渡制限の無い資本金1億円以下の株式会社の監査役の任期は改正会社法施行時に任期満了する。現監査役は平成18年5月1日任期満了退任となり、その後の株主総会で監査役を選任しなければなりません。
[注意!]
古い小会社で、たまに株式の譲渡制限の無い会社があります。
顧問先を抱える会計事務所、子会社の登記関係の面倒もみておられる総務法務部門の方、会社の登記簿を確認して下さい。
[理 由]
現行法上、小会社の監査役の権限は会計監査権限に限定されています。
(現行商法特例法25条、22条)
既存の小会社のうち公開会社に相当する会社については、会社法の施行と同
時に、その監査役の権限が業務監査権権限に拡大し、監査役設置会社となります。この場合、監査役の権限が変わるので、既存の監査役の任期は会社法の施行と同時に満了します。現監査役は平成18年5月1日任期満了退任となり、その後の株主総会で監査役を選任しなければなりません。[一方 非公開会社では]
会社法では、公開会社以外の会社のうち、監査役会設置会社および会計監査人設置会社以外の会社は、定款により、監査役の権限を会計監査権限のみに限定する事が可能です。(会社法389条1項)
これを踏まえ、会社法では、既存の小会社の監査役の権限については「旧株式会社がこの法律施行の際、現に小会社である場合等における新株式会社の定款には、会社法389条1項の規定による定めがあるものとみなす」旨の経過措置があります。(商法特例法の廃止に伴う経過措置。整備法53条)本経過規定は既存の小会社のうち公開会社には適用がありません。
◆まだ間に合うかも知れない?!
譲渡制限の無い資本金1億円以下の株式会社でも、現実に株券を発行していない会社は臨時株主総会の決議で株式譲渡制限の規定の設定の登記をすることにより、会社法施行前に非公開会社になることが可能です。そうすると現監査役の業務権限は会計監査権限のままで変わらないので、任期満了退任はしません。[では、株券発行会社は?]
株券発行会社は株式の譲渡制限の規定の設定をするには1ヶ月の公告が必要です。もう間に合いません。[どうしても、非公開会社にしたかったら]
株券発行会社でも株券不所持制度を使えば、まだ間に合うかも。