有限会社でいる事のメリット、デメリット

ブログ 人生100年日記, 有限会社

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  1. 有限会社でいる事のメリット、デメリット
  2. 基本的人情 長勢先生の法務大臣就任祝い
  3. 有限会社でいる事のメリット、デメリット

◆本年5月1日に改正会社法が施行されたことに伴う一番の変化は有限会社が新しく設立できなくなった事です。

そして、今までは有限会社を組織変更して株式会社にするには、会社に純資産として金1000万円以上必要だったり、取締役が3名以上、監査役が1名以上必要というハードルがあったのですが、それも無くなり、株式会社に移行する手続きが簡単になりました。

◆では、有限会社は株式会社にしてしまった方が良いのか?
  
結論から言うと、
現状のままで会社運営をしていこうと思うのなら「有限会社」のままでいる事をおすすめします。

なんてたってもう有限会社は1社も新規設立が出来ません。
希少価値が出てくるのではないか、いぶし銀の魅力が出てくるのではないかと、思っています。

◆有限会社でいる事のメリットは以下です。

  1. 法律上は「特例有限会社」という扱いになり、有限会社法も無くなりましたが、商号として「有限会社」の文字を使用した商号の続用が認められています。

    商号の変更をした場合、登記、諸届けなどの手続き、印鑑、名刺、看板、ホームページの変更、挨拶状の発送などかなりのコスト、労力がかかります。有限会社として存続すればその負担はありません。

  2. 役員に任期がありません。

    株式会社では役員には必ず任期があり(会社法332条1項、336条1項)、任期が来れば役員構成が変わらなくとも、変更登記が必要です。

    非公開の株式会社では、役員の任期を10年まで伸ばせますが、有限会社では任期自体がありません。役員が変わらない限り、変更登記の必要はありません。

    登記手続きの煩雑さを避けられ、コストがかかりません。

  3. 決算公告が不要です。

    通常の株式会社では、定時株主総会の終結後遅滞なく決算公告が必要です。
    (会社法440条1項2項)

    有限会社では決算公告の必要はありません。(会社法440条)

  4. 一見して社歴が長い印象

    平成17年5月1日から有限会社は設立できなくなっています。という事は「有限会社」であることで、それだけでそれ以前から存続している事になります。一見して社歴が長い印象をもたれる可能性があります。

    「いぶし銀」の魅力が出てくるのではないかと思っています。

◆有限会社でいる事のデメリットは以下です。

  1. 株主間の株式の譲渡制限

    非公開の株式会社では株の譲渡をする場合には、取締役会の承認か株主総会の承認が必要です。

    有限会社では株主間の株の譲渡は自由です。株主以外の者に株を譲渡する場合のみ、承認が必要です。

    株主間の譲渡が自由であるということは、会社の関与が無く、株の持分比率、株主の支配関係が変わりうることを意味します。

    こういうことに危険性を感じる方は、非公開株式会社に移行する必要があります。

  2. 組織再編行為の限定
     
    有限会社を存続会社とする吸収合併は出来ません。
    有限会社を承継会社とする吸収分割は出来ません。(整備法37条)

    有限会社は株式交換、株式移転が出来ません。(整備法38条)

    これらの組織再編行為をしようとする場合は株式会社に移行する必要があります。

■ あとがき  
■   基本的人情 長勢先生の法務大臣就任祝い
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長勢先生がこの度法務大臣に就任されました。

私が所属している女性経営者の会「ドンネリベレ」では長勢先生と以前より親しくさせていただいています。

ある時は長勢先生の地元、富山の寒ブリを頂く会や、また遠慮も無く「では今度は富山のほたるいかで。」と言って、ほたるいか尽くしのお料理を頂く会をしたりしました。

その時にご紹介いただいた高橋はるみさんは今、北海道知事になっていらっしゃいます。

先生が内閣官房副長官の時にはあの首相官邸の見学をさせていただきました。

お話を伺って、いつも感じるのは論理的な話し方。
法律を作成したり、文書を作成したりと実務を長くやられてきたからなのかお話の一つ一つがお腹にストン、ストンと収まるような、「論点を指摘」それを「検証」、「組み立て」と、とても論理的なお話をされます。

冗談もギャグもその調子で、だからとても地味な印象になります。

以前に「なぜ、政治家を目指したんですか?」と伺った時のお答えが、少年のように純粋で驚きました。

こんなまっとうな人はきっと権力競争に敗れて、政治の世界では偉くはなれないのではないかと失礼ながら思っていましたら、「法務大臣」です。
長勢先生のような地味でまっとうな方が「大臣」になられるなんて日本はまだ捨てたものではないなと思いました。

先日のドンネリベレの「法務大臣就任祝い」では死刑制度から人権、外国人の不法在留問題、裁判員制度など法務大臣ならではのお話を伺いました。先生は「基本的人権」ならぬ「基本的人情」を大事にしましょうと仰っていました。

2次会では女性6人が残りましたが、長勢先生もお付き合いいただいてお話を伺うことが出来ました。

お別れの時の握手は、力強く暖かく、やはり政治家の方の握手でした。

お付きのSPの方は立派な体格で、SPバッジが胸にキラリ!
でも笑顔の優しい方で、「かっこいいぃぃー!」と思わず言ってしまいました。